「妊活」というと女性だけの活動に捉えられがちですが、妊娠は夫婦で目指すもので、男性パートナーの協力なしには成立しません。女性だけでなく男性も一緒に食事内容を見直し、生活習慣を整えることで、より妊娠しやすい状態に近づきますよ。今回は、妊活中の男性が食事で摂りたい栄養素についてご紹介します。
精子は食べ物で変わるの?
「仕事で忙しい」「会社の付き合いが断れない」などの理由から、男性の食生活は乱れてしまいやすいですよね。
コンビニの食事や外食ばかりで栄養が偏ってしまうと、脂肪分や添加物の過剰摂取で肝臓など体の器官に負担をかけるだけでなく、精子の形成に必要な栄養素を十分に摂れない可能性もあります。
妊活中の男性が心がけたいのは、「精子の数を増やし、質を高める」こと。簡単に言うと、「適切な数の精子がある」「精子の運動率が高い」という状態を作ることが重要です。
男性の精子は、精巣の中で毎日作られており、精子のもととなる細胞が精子になるまでにおよそ70〜80日かかります(※1)。この間、食事など生活習慣の良し悪しが精子の質・量にも影響を与えると考えられています。
ただ、妊娠を望む場合、夫婦共にカロリーの摂りすぎに注意し、栄養バランスの取れた食事を心がけることが前提になります。
世間には「滋養強壮作用がある」などと言われている食品やサプリメントもありますが、特定の食材をたくさん食べることよりも、新鮮な食材をバランスよく摂ることの方が大切ですよ。
精子に効く食べ物に含まれる栄養素は?
精子の質や数に効果的だとされている食べ物に含まれている栄養素のうち、注目すべきは以下のものです。
● 精子の形成に関わる:タンパク質、亜鉛など
● 精子の老化を防ぐ:ビタミンA・C・Eなど
● 染色体異常のリスクを減らす:ビタミンB群
ただし、精子の質や数と栄養素の関係については、まだ医学的根拠が証明されていない部分もあります。妊活中の男性は、食事面だけでなく、十分な睡眠と適度な運動を心がけ、アルコールとお酒を控えるなど、生活習慣全体の改善を心がけてくださいね。
精子のため妊活中の男性は食べ物にも気を配ろう
今回は、妊活中のカップルに向けて、男性にも積極的に取り入れてほしい栄養素をご紹介しました。ただし、最初にご説明したとおり、これらの栄養素を含む食品やサプリメントばかりを単独で摂るのではなく、バランスの良い食事を心がけることが大前提です。
そして、過剰に摂取する必要もなく、厚生労働省の推奨摂取量を守りましょう。
また、十分な睡眠と適度な運動、アルコールや喫煙を控えることなど生活習慣全体を見直すことが、妊娠しやすさを高めるために大切です。実際に妊娠するのは女性ですが、男性も協力しながら二人三脚で妊活に取り組んでくださいね。