男性不妊に漢方薬は効果があるの?値段は?

男性妊活コラム

カップルを悩ませる不妊。不妊は女性が原因と考える時代もありましたが、最近では研究が進み、男性にも原因があることが明らかになっています。今回は、男性不妊に漢方薬は効果があるのか、値段はいくらくらいなのかなどを紹介します。

男性不妊ってなに?

そもそも男性不妊とはどのようなものなのでしょうか?

男性不妊症は、大きく分けて「造精機能障害」「精路障害」「性機能障害」の3つに分類されます。

男性不妊に漢方薬は効果があるの?

漢方薬のなかでも、滋養強壮の効能があるものは、男性不妊の症状に効果が期待できます。

また、漢方では腎が弱まると生殖能力が衰えると考えられており、腎の機能を改善するものも男性不妊の改善に効果があるとされています。

漢方の腎とは、西洋医学における腎臓の機能に加え、成長や生殖、老化をコントロールする働きがあると考えられています。

男性不妊に効く漢方薬で代表的なものには、次の4種類があります。

男性不妊に効く漢方薬その1:六味丸、八味地黄丸、牛車腎気丸

六味丸(ろくみがん)は、地黄(じおう)、山茱萸(さんしゅゆ)、山薬(さんやく)、茯苓(ぶくりょう)、沢瀉(たくしゃ)、牡丹皮(ぼたんぴ)の6種類の生薬が配合された漢方薬です。

八味地黄丸(はちみじおうがん)は、六味丸に附子(ぶし)、桂皮(けいひ)を加えたもの、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)は、さらに牛膝(ごしつ)と、車前子(しゃぜんし)を加えた漢方薬です。

六味丸は疲れやすいタイプの人に処方されることが多く、腎の機能を整えることで性機能障害を改善すると考えられています。

八味地黄丸は六味丸の症状に加えて体の冷えの症状がある場合に、牛車腎気丸はさらにむくみや関節痛などの症状がある場合に処方されることが多くあります。

これら3つの漢方薬は、精子の量を増やす効能があり、造精機能障害の改善が期待できます。

男性不妊に効く漢方薬その2:補中益気湯

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)は、人参(にんじん)や白朮(びゃくじゅつ)、甘草(かんぞう)、生姜(しょうきょう)、大棗(たいそう)、黄耆(おうぎ)、陳皮(ちんぴ)、升麻(しょうま)、柴胡(さいこ)、当帰(とうき)という生薬を配合した漢方薬です(※3)。

体が弱い人に処方されることが多く、性機能障害の改善や、精子の働きを活発にする効能が期待できます。

男性不妊に効く漢方薬その3:柴胡加竜骨牡蛎湯

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)は、柴胡、黄芩(おうごん)、半夏(はんげ)、生姜、人参、大棗、桂枝(けいし)、茯苓、竜骨(りゅうこつ)、牡蛎(ぼれい)、大黄(だいおう)という生薬からなる漢方薬です(※3)。

ただし、メーカーによっては大黄を含んでいないものもあります。

体格がいい人に処方されることが多く、精神的なものを原因とした性機能障害の改善に効果が期待できます。

男性不妊に効く漢方薬その4:桂枝加竜骨牡蛎湯

桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)は、竜骨、牡蛎、桂枝、芍薬(しゃくやく)、生姜、大棗、甘草を配合した漢方薬です。

疲れ気味の人に処方されることが多く、精神的なものを原因とした精機能障害の改善に効果的です。

男性不妊の漢方薬の値段は?

男性不妊に効く漢方薬の値段は、種類によってまちまちではあるものの、病院で処方され、健康保険が適用されるものは、800~2,000円(2週間分)程度のことが多いようです。

一方、漢方薬局などで販売している、生薬を煮出して作る煎じ薬は、保険が適用されないので高額になることがあります。しかし、市販薬に比べると濃度が高く、それぞれの生薬のブレンドも加減できるため、高い効果が期待できます.

男性不妊の漢方薬は自分に合うものを選ぼう

これまで男性不妊に効果があるとされる漢方薬を紹介してきました。漢方薬と一口にいえど、その種類は多く、体型や症状によって処方されるものが変わります。

市販のものもありますが、最近では、男性不妊の専門外来を設けている病院もあるので、まずは医師に相談しましょう。自分の体質に合う漢方薬がみつかるといいですね。

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